女性の薄毛治療

女性の薄毛

薄毛と言えば男性の悩みというイメージがありますが、近年は女性で薄毛に悩む方が増えているようです。当院でも女性の薄毛のご相談が増えています。

男性の薄毛はその原因のほとんどが、AGA(Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味です)によるもので、診断はさほど難しくなく、治療も効果的なもの(フィナステリド内服など)が確立しています。

一方、女性の薄毛は原因が数多くあり、診断は男性よりも難しく、治療も簡単ではありません。まずは何が原因で薄毛が生じているのかをしっかり診断する必要があります。

診断

診察では、視診による全体的な頭髪の状態、マイクロスコープによる細かい毛の状態や毛穴の状態、既往歴、生活状況、髪以外の症状の有無などを丁寧に確認していきます。

また、必要に応じて採血をするなど、何らかの疾患による薄毛が生じていないかのチェックも行います。

女性の薄毛のタイプは多岐にわたります。おおむね下記のようなタイプがあります。

・加齢性 ・急性休止期脱毛 ・慢性びまん性休止期脱毛 ・慢性休止期脱毛 ・FAGAまたはFPHL ・円形脱毛症 ・粃糠性脱毛 ・機械性脱毛 ・その他

治療

別の明らかな疾患があり、それによって薄毛が生じている場合は、その治療を受けるようご案内します。 たとえば、甲状腺機能低下症により薄毛を生じることがありますが、その場合は甲状腺自体の治療を受けていただくことになります。

ここでは、そのような疾患による薄毛以外の方向けの治療をご案内します。

治療方法としては、内服薬、外用薬、メソセラピー、高輝度LED(ヒーライトⅡ)照射、エレクトロポレーション、注射・点滴(プラセンタ、美肌注射等)などがあります。

内服薬

パントガール

女性のびまん性脱毛に対して有効な飲み薬です。 ビタミンB1、パントテン酸カルシウム、薬用酵母、Lシスチン、ケラチン、パラアミノ安息香酸が独自のバランスで調合された薬です。 継続することで薄毛の改善が期待できるだけでなく、髪質の改善も得られます。 女性で薄毛にお悩みの方には、是非ベースとして飲んでいただきたいお薬です。

外用薬

リポゲイン(ミノキシジル配合育毛剤)

ミノキシジルとは頭皮の血行を促進し、毛母細胞(毛をつくる場所)を活性化させる薬です。 リポゲインは使い始めてすぐに効果が現れる育毛剤ではなく、少なくとも3カ月、毎日使い続ける必要があります。 ミノキシジル配合の育毛剤は市販のものではリアップ(女性用はリアップリジェンヌという製品で、ミノキシジル濃度は1%)が有名です。 リポゲインは女性用リアップよりも高い濃度のミノキシジル(3%)が配合されており、他にもアゼライン酸、レチノール、ビオチン、ナイアシン、アデノシンなどの有効成分が含まれており、ミノキシジルとの相乗効果により、より高い効果が期待できます。

パントスチン

男性ホルモンであるテストステロンは、女性でもわずかながら血中に存在しています。 このテストステロンが5αリダクターゼという酵素により、ジヒドロテストステロン(DHT)という物質に変化しますが、このDHTが薄毛を進行させる原因になります。 男性の場合は、5αリダクターゼの働きを抑制する飲み薬(フィナステリドやデュタステリド)などを使用可能で、かつ高い効果が得られるのですが、女性の場合はこれらの飲み薬が飲めない(飲んではいけない)ために、DHTが強くかかわっているタイプの薄毛に対して、これまで有効な対処法がありませんでした。 このパントスチンは女性でも使用可能な外用薬で、αトラジオールという成分が、5αリダクターゼの働きを弱め、DHTの生成を減少させます。 FAGAまたはFPHLというタイプの薄毛の方に特にお勧めできる治療薬です。

メソセラピー注射

メソセラピーとは、有効成分や薬剤を、注射針などを使って患部の皮膚に注入する方法です。 育毛のためのメソセラピーには各種ミネラル、アミノ酸が豊富に含まれた注射薬を用います。様々なタイプの薄毛が適応になります。 繰り返し治療を行うことで効果を実感して頂きやすいです。 当院では、スイス製のApriline®という注射薬を採用しています。 薄毛がかなり進行している方は、内服と外用薬だけでなく、早い段階からメソセラピーも併用することをお勧めいたします。 Apriline®の詳しい説明はこちらをご覧ください。

ヒーライト

低出力光線療法の一種で、590nmと830nmのダブルの波長の肌に優しい強さの光(LED)を照射することで、皮膚のターンオーバーを促進させ、かつ血液やリンパの流れをスムーズにします。これにより育毛効果が期待できます。 治療時は、やや暖かい程度で痛みはなく、ダウンタイムもありません。

注射、点滴

髪に特化した治療ではありませんが、様々なビタミンやアミノ酸などを補給する点滴療法やプラセンタ注射などで、薄毛や髪質の改善が得られる可能性があります。 薄毛治療としてはメインで行うものではなく、補助的に行っていきます。

よくあるご質問

どれくらい続ければ効果が出てきますか?

受ける治療内容によっても変わってきますが、髪の毛の毛周期を考えると、治療を始めてから効果が見え始めるまでに2,3カ月は見ておく必要があります。

色々受けると治療費がかなり高額になるのが心配です。

まずはご負担が少なめの、内服薬と外用薬で経過を見てみることをお勧めします。 最もお勧めは、内服薬のパントガールと外用薬のリポゲインの組み合わせです。 まずはこの組み合わせで3カ月継続してみてください。通常はこの組み合わせで改善傾向が見られます。

白髪も改善しますか。

残念ながら白髪の改善は薄毛よりも難しいです。 中には白髪の改善が見られるケースがありますが、薄毛の治療をしていて、白髪も改善すれば僥倖、という程度に捉えておくのが良いと思います。 当院でご用意している治療法の中で、白髪改善にもつながる可能性のある治療としては、パントガール内服とApriline®によるメソセラピー、ヒーライトⅡ照射、プラセンタ注射などが考えられます。

市販薬や他院での薬や治療など色々試したが、効果がなかった。本当に効くのですか。

女性の薄毛は、男性の薄毛に比べると要因が複雑で、決定的な効果のある治療法が今のところありません。 ただ、どのような治療法も、髪の毛の毛周期を考えると3カ月は継続してみないと効果を判定できません。 当院で提供する治療法でも効果が出にくい可能性はありますが、まずは3カ月間、内服薬のパントガールと外用薬のリポゲインの組み合わせから試してみてはいかがでしょうか。

Apriline®(メソセラピー)治療時の手順や経過を教えてください。

薄毛や白髪が気になる部位に、消毒をしたうえで、直接、非常に細い針を使って注射をしていきます。 1バイアル(1瓶)でおおむね頭皮全体に注射が可能です。 痛みはありますが、非常に細い針を使用しているので、麻酔がなくても耐えられる程度とおっしゃる方が多いです。痛みが心配、痛みに弱い方の場合は、麻酔クリームを注射前に塗っておくと痛みが軽減します。 ただし、麻酔クリームを使用した場合は髪がベタベタしますので、治療後早めに洗髪をしていただくのが望ましいです。 治療時には多少出血することがありますが、治療後はすぐに止まり、ガーゼ等を貼付する必要はありません。当日から洗髪可能です。 施術スケジュールは女性の場合、2週間に一回を8回行い、その後2カ月ごとにメンテナンス治療を行うのが標準的ですが、症状の経過、患者様のご都合などに合わせて柔軟に対応いたします。

パントガールを内服すると、顔の産毛や体毛も濃くなりませんか?

これまでそのような副作用は報告がないようです。 患者様からお聞きしたこともありません。 顔の産毛や体毛、いわゆる軟毛は頭髪に比べて毛周期が短く、短期間に抜けていくので、パントガールの影響を受けにくいからかもしれません。

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