
インナードライとは
「インナードライ肌」とは、肌の表面は皮脂でベタついているのに内側が乾燥している肌状態を指します。別名「乾燥性脂性肌」とも呼ばれ、皮脂によるテカリとカサつきが同居するのが特徴です。
「表面は潤って見えるのに実は水分が不足している」という隠れ乾燥状態で、ベタつきのせいで乾燥に気づかずケアが遅れてしまう悪循環に陥りがちです。
こうしたインナードライ肌では、水分不足を補おうとして皮脂が過剰に分泌されます。肌はベタつくのに内部は乾いてつっぱるというアンバランスな状態になり、一見オイリー肌のようで実態は乾燥肌という厄介なコンディションです。
皮脂と乾燥が同時に起きているため、肌のキメが乱れたり化粧ノリが悪くなるなど様々なトラブルの原因になります。自分の肌質を脂性肌と勘違いして間違ったケアをすると、さらにインナードライを悪化させてしまいます。

梅雨時期にインナードライが起きやすい理由
梅雨前後のジメジメした季節は、実はインナードライ肌になりやすい時期です。湿度が高く表面がベタつくため潤っているように感じますが、油断すると肌内部は水分不足に陥りがちです。
この時期にインナードライを招く主な要因は次の通りです。
湿気による保湿ケア不足
梅雨時は空気中の湿度が高く肌表面がテカりやすいため、つい保湿ケアを怠りがちになります。しかし表面のベタつきは内部の乾燥を隠している場合があり、知らない間に乾燥が進行してしまいます。
- エアコンによる乾燥
- 湿気の多い梅雨でも、室内でエアコンをつけると冷風で空気が乾燥しやすくなります。エアコンの風は肌表面の水分を奪ってしまい、インナードライを悪化させる原因になります。冷房や除湿が効いた部屋に長時間いると、気づかないうちに肌内部の潤いが失われがちです。
- 汗による水分蒸発
- 蒸し暑さで汗をかきやすい梅雨ですが、汗が蒸発する際に肌内部の水分も一緒に奪われてしまいます。汗で一時的に肌表面はしっとりしても、その後に内側から水分が逃げやすくなるため注意が必要です。
- 紫外線ダメージによるバリア低下
- 初夏の強い紫外線も見逃せません。紫外線は肌のバリア機能を低下させ、角質層の水分保持力を弱めてしまいます。バリア機能が乱れると内部の潤いが保てず、結果的にインナードライ状態を招きます。
以上のように「湿度は高いのに肌は乾燥する」背景には、梅雨特有の環境要因が関係しています。ベタつきを感じても保湿を怠らず、紫外線対策や室内の乾燥対策を徹底することが大切です。

インナードライの人がやってはいけないスキンケア
インナードライ肌のケアでは、「皮脂をとにかく取り除こう」とするあまり逆効果な習慣に陥りやすいです。
以下のようなNGスキンケアには注意しましょう。
- 洗顔のしすぎ
- べたつきを嫌って1日に何度もゴシゴシ洗顔するのは逆効果です。洗いすぎは必要な皮脂や水分、肌のバリア機能まで奪ってしまうためNGです。朝晩の優しい洗顔程度に留め、洗浄力の強すぎる洗顔料や過度な摩擦は避けましょう。
- オイルを避けすぎる
- 「皮脂が多いから」と油分を一切避けてスキンケアをしていると、かえって乾燥が進みがちです。化粧水で補った水分にフタをしないと蒸発してしまい、油分を補わないのは絶対にNGです。与えた水分が逃げてインナードライが悪化し、さらに皮脂が過剰に分泌される悪循環に陥ります。適度な乳液やクリームで油分を補い、水分蒸発を防ぎましょう。
- 乳液・クリームを省略する
- ベタつきを嫌がって保湿の仕上げをサボるのも禁物です。「乳液を塗るとテカるから…」と保湿を怠ると肌が水分を保持できず、慢性的な乾燥状態になってしまいます。インナードライ肌こそ、水分補給後に油分でしっかりフタをする基本の保湿ステップが重要です。化粧水だけで済ませず、軽めの乳液やゲルなどで仕上げる習慣をつけましょう。
これらの他にも、アルコール入りの収れん化粧水を使いすぎる、強力なオイルクレンジングで必要以上に皮脂を落としすぎる、といった行為もインナードライを悪化させます。
「皮脂=悪者」と考えすぎず、水分と油分のバランスを意識したスキンケアを心がけることが大切です。

当院でできるインナードライ改善施術
インナードライ肌はスキンケアの見直しが基本ですが、セルフケアだけでは改善しにくい場合は当院の美容皮膚科メニューでのアプローチも有効です。
当院では、インナードライの改善にイオン導入やケミカルピーリングといった施術を行っています。
- イオン導入
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イオン導入は微弱な電流を使って、美容成分を肌の奥深くまで浸透させる治療です。
塗るだけでは浸透しにくいビタミンCや保湿アミノ酸などを肌のすみずみまで届けることで、肌内部から潤いを補給できます。
特に高濃度ビタミンCのイオン導入は肌荒れや乾燥肌にも有効とされ、皮脂分泌のコントロールやターンオーバー促進にも役立ちます。表面のベタつきと内側の乾きを同時にケアし、みずみずしい肌へ導きます。施術は痛みもほとんどなく、安全に受けられるのもメリットです。
- ケミカルピーリング
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当院では肌質に合わせたケミカルピーリングもご提供しています。ピーリング剤で古い角質や毛穴汚れをやさしく除去し、肌の再生(ターンオーバー)を促す施術です。
余分な角質を取り除くことで化粧水などの浸透が良くなり、内側の潤いを保ちやすい肌土壌を作ります。
また、ピーリング自体がコラーゲン生成を促して肌のバリア機能を強化するため、インナードライ特有の「薄く乾きやすい肌」を根本から立て直す効果も期待できます。当院で扱うマイルドなピーリング施術(※例えばコラーゲンピール等)は刺激が少なく敏感肌の方でも安心して受けられ、施術直後から潤いとツヤを実感できるのが特徴です。
これらの施術は肌質改善(肌育)の一環として、インナードライ肌の根本ケアをサポートします。イオン導入で不足しがちな水分や美容成分を補給しつつ、ピーリングで肌の生まれ変わりを促進することで、内側から潤って皮脂バランスの整った健やかな肌へと導くことができます。
施術の組み合わせや頻度については、肌状態を見ながら医師がアドバイスいたしますのでご安心ください。
よくある質問
早めのケアと受診のご案内
インナードライ肌は放置すると肌のバリア機能が低下し、ちょっとした刺激でも肌荒れや赤みなどトラブルを起こしやすい不安定な状態になってしまいます。また、水分不足による皮脂過剰を放っておくと、シミ・シワ・たるみなどのエイジングサインを招きかねません。ですから、「ベタつくけど乾燥する」という状態に気づいたら早めのケア開始が肝心です。
自己流の間違ったお手入れで悪化させてしまう前に、正しいスキンケアや必要に応じた治療で肌状態を立て直しましょう。
当院では、インナードライ肌のお悩みに対して医師の視点から的確なアドバイスと施術をご提供しています。肌質や症状は一人ひとり異なりますので、「自分のケア方法で合っているか不安」「プロの治療も検討したい」という方はぜひ一度ご相談ください。あなたに合ったケアプランや施術(イオン導入やピーリング等)をご提案いたします。
